20年前のは、一緒に歩いていた大学時代のツレの関西弁を馬鹿にして絡んできたチーマーの兄ちゃんだったので、さもありなんですが、今回はしょぼくれた風体で汚れた靴ながら、見た目は普通の50歳前後のサラリーマン。
それなりに人も乗っている通勤電車の中。座って新聞を読んでいたら、なんか突然人の肩を掴んで離しませんよ、この人。
体格に差があるので力負けはしないという余裕もあり、とりあえず冷静に「何を怒ってるんですか?」と聞いてみます。ちなみに、こちらには全く身に覚えが無く。
何回繰り返して聞いてみても「いいから次の駅で降りろ」の一点張りで要領を得ません。
都心の通勤電車ですから足をちょっと踏んだとか、新聞があたったくらいなことはあるかもしれませんが、どうもそうではなさそう。
例によって出社時間ギリギリの電車に乗っているので「理由も無いのに降りませんよ?」と言ってみると、「じゃあ、こっちがお前の会社まで附いていく」という驚きの発言。
このあたりで呆れ果て、「ご自由にどうぞ」と伝えていつもの駅で下車。
オフィスの方に歩いていくと、ご丁寧に少し後ろを追ってきます。こちらも少々怒ってきたので振り返って強めに問い詰めてみたところ「俺が座ろうと狙っていた席にお前が座った。」ということらしいです。ハイ。:-)
なんか、ちいさな声で「お前、だって、あそこは、オレの......」とかって言ってます。
「こりゃ、ダメだ」と思って駅からオフィスまでの道のりを交番の横を通過するルートに変更。通りすがりに交番の中を覗いてみますが、こんな時に限って警察官はいません。
で、とうとう来ちゃいましたよ会社まで。5メートル後ろには、未だいます。彼が。
仕方が無いので「ちょっと遅れます」と上司に一報。
オフィスのロビーにはガードマンも立っていたりするので、入館手続きをする様に彼を促して受付に行かせてからガードマンの兄ちゃんに「手を出すようだったら警察呼んで」とお願いしておっちゃん待ち。
さっさと入館してしまえば入ってこれないのは分かっていますが、いなくなってから暴れられたら余計面倒ですので、とりあえず落ち着かせようかなと思い、ロビーの隅にある打ち合わせ用のテーブルを確保します。
ちなみに勤務先が入っているビルの入館には顔写真入りの身分証明が必要なので、うまい具合に入館手続きしてくれれば身元が割れて好都合......だったのですが、眺めていると受付の周りをウロウロしたあげくに受付嬢と会話することも無くこちらに向かってきてしまいました。
で、なんか、どこ見てるのか分からない目で「入れないんだったらしょうがない」みたいな捨て台詞を吐いて、小走りにビルの外に行ってしまいます。
こちらも追ってまで話をする義理は無いのでそのまま出社しましたが、明日以降私の消息が途絶えた場合"暑さで壊れた中年サラリーマンに駅のホームから落とされた"と思っていただいて間違い無いかもしれません。:-P
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